むねとおしりと漢方

kanpo

昨日のAIR-G放送で、漢方についてお話しました。

 

私のクリニックでは、便秘治療と痔核治療に対して、漢方薬を用いています。

おもに処方するのは乙字湯(おつじとう)と麻子仁丸(ましにんがん)という漢方です。

おしりが痛くて、お通じも良くない方や、便秘治療で西洋医学の薬では、効きすぎてしまう方などに処方しています。

 

乳腺外科外来でも漢方を処方することがあります。

授乳期乳腺炎の程度が軽い方には葛根湯(かっこんとう)を、熱をとるために処方します。

風邪のひき初めにも有効な漢方ですね。

 

それから、冷えの強い方には、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)という漢方を処方します。

よく効く方は「体がポカポカするようになりました」と言います。

冷えが強いと便通がわるく、痔の症状が引きにくい傾向があります。

冷えの改善が、便通やおしりの症状の改善にもつながるのです。

 

西洋医学では、なかなか改善が難しい症状を、漢方が和らげてくれることがあります。

また西洋医学に対抗するのではなく、うまく併用することで、さらに症状を改善させることもできます。

 

最近は漢方薬や漢方系サプリメントというような商品を、お店で買うことができるようになりましたが、医師のもとで漢方の処方をあらたに受ける場合は、漢方を複数摂取すると、同じ生薬が多くなってしまうことや、生薬の種類が多すぎでかえって効果がなくなる場合もあるので、注意が必要です。医師に相談してくださいね。

 

Akiko

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