副乳って、なあに?
腕とわきのカーブのところにふくらみがある、という症状で乳腺外科を受診する方がときどきいます。
これは副乳(ふくにゅう)と呼ばれるものです。
家で雌の犬や猫を飼っている方は、おっぱいがたくさんあるのをご存知ですよね。
4足の哺乳動物は一度にたくさん子供を産みます。
おっぱいもその分、たくさん発達します。
哺乳類は腋窩(わきの下)から外陰部まで乳腺のもと(乳腺堤)があり、ヒトの場合は、大胸筋の前の1対だけが発達します。
サルも1対です。
イヌやネコは胸から腹にかけて6~8対発達し、ウシやウマは、後ろ足の付け根に2対です。
ヒトの場合でも、他の部位の乳腺のもとが残って、わきや乳房の内下方に、乳腺組織が発達し、時には乳頭も形成することがあります。
これが副乳です。
妊娠・授乳期に、この副乳が目立ってくるという方もいます。
副乳そのものは病気ではありませんので心配いりませんが、副乳にがんが生じる非常に珍しいケースもありますので、硬く触れるなどの変化を感じる場合は、乳腺外科を受診してください。
Akiko