未病
昨日のAIR-Gでは、未病についてお話しました。
「未病」とは、発病はしていないけれど、軽い症状がある状態をさします。
TVコマーシャルで、「未病」という言葉を使っている企業がありますね(養●酒)。
2000年以上前の中国では、「聖人は未病を治す」とされ、すでに病気に対する予防の概念があったようです。
また、江戸時代の儒学者である貝原益軒(かいばらえきけん)は、自身の経験と中国の教えをもとに、84歳で亡くなる前の年に「養生訓」という健康長寿の心得を出版し、ベストセラーになったそうです。
当時としてはかなりのご長寿であった人です。
いつの時代にも通用する、変わらぬ健康への考え方があるのですね。
現代の西洋医学では、症状はないけれど、健康診断で軽度の異常値を指摘されると、生活習慣の改善の指導を受けますが、これも発病前の予防、すなわち未病と同じ考えといっても良いでしょう。
西洋医学的未病と呼ばれています。
治療すべき異常の場合は、症状がなくても薬による治療が開始されます。
例えば、生活習慣病の代表である、高血圧、高脂血症そして糖尿病は、症状が出る前に指摘されることが多い疾患です。
それ自体でも身体に症状を起こしますが、これらが原因で心臓や脳血管に障害を引き起こし、ときには命にかかわることもあります。
症状のない状態で治療を開始する必要があるのです。
一方で、軽い症状があるけれど、病にはいっていない状態を、東洋医学的未病として、分けています。
日常のなかで私たちができることは、体調の不良を感じたら、食事に気を付け、ストレスを解消しながら、休息をとることですね。
また、定期的に健康診断を受け、症状の出ていない病気がないか、判断してもらうことも大切です。
人生100年時代ともいわれていますが、健康で長生きしてこそ、です。
症状がなくても、健康診断やがん検診を受ける習慣を、ぜひ作ってください。
また、年末年始は忙しい上に、お酒を飲む機会も増えますが、「酒は百薬の長」といえど、ほどほどが肝心です。
皆さま、気をつけてくださいね。
Akiko