大腸がん検診(検便)
対策型検診(住民検診)での大腸がん検診は、便潜血検査(検便)で行います。
大腸にがんや潰瘍、ポリープなどが原因でおこった出血が、便に混ざっているかを調べる検査です。
目に見えない微量の血液でも感知します。
昨年、大腸がんについてのセミナーに参加しました。
講師の先生が、便のとり方によって、検査結果が変わる可能性があると話していました。
これから受けようとする方のために、正しい便の取り方を説明しますね。
①便潜血検査は1日法と2日法があります。
1日法は、1日に何度便があっても1回の便を採ります。
2日法は、同じ日に2回は採らず、必ず別日に採ります。
②トイレの洗浄水が便に付着すると、正確な検査結果が出ません。
便器内にトイレットペーパーを敷いて、水が付かないように気を付けて、便だけを採るようにしてください。
③便全体から採取できるように、採便棒で複数回まんべんなく、かき混ぜるようにして擦りつけてください。
④採便したら3日以内に医療機関へ提出してください。
提出するまでは冷蔵庫に保管が望ましいですが、抵抗があると思うので冷暗所に保管してください。
検査の結果、陽性となった方は、どのようなことで出血が起きているのかを調べるため、精密検査として大腸内視鏡検査が必要となります。
クリニックにも職場健診で便潜血検査陽性の結果を持参し、相談に来られる患者さんが多く受診されます。
もちろん大腸内視鏡検査を勧め、クリニックでも毎日検査を行っています。
がん検診の目的は、がんを早期に発見し適切な治療を行うことで、がんによる死亡数を減少させることです。
ほとんどのがんは、しばらくの間症状は出ません。毎年定期的にがん検診を受けてください。
Mami