遺伝子検査で治療選択

がんの診断と治療において、遺伝子検査が取り入れられるようになっています。
昨日のAIR-Gでは、乳がんに関する遺伝子検査のひとつについてお話しました。
oncotype DX(オンコタイプDX)という検査です。
遺伝性乳がんかどうか、ということではなく、患者さん自身の乳がんの増殖能を調べることで、再発のリスク(10年以内)と、化学療法(抗がん剤)の効果を予測するために行います。
手術後に受ける検査です。
誰でも受けられるわけではなく、浸潤性乳がん(乳管を超えて周りの組織に及ぶがん)で、エストロゲンレセプターが陽性の方が対象です。
ほかにも条件があります。
手術により摘出したがん組織を詳細に調べます。
腫瘍の大きさ、リンパ節転移の有無以外にも、組織学的異型度やホルモンレセプターの状態、HER2という遺伝子の発現について調べることが標準的で、この結果をもとに、再発のリスクを予測し、術後の補助療法すなわち再発予防のための治療を決定します。
エストロゲンレセプターが陽性で、リンパ節転移を起こしていない乳がんとわかった場合、ホルモン治療のみで良いのか、抗がん剤治療を受けるべきかを決定するときに、このoncotype DXという検査を追加することによって、治療法の選択を効果的に行えるようになることを目的としています。
結果は再発スコアとして提供されます。
スコアが低い患者さんは、抗がん剤治療を受けないという判断のための材料が、ひとつ増えることになります。
そのような素晴らしい検査ならば、受けた方が良い!と考えますが、現在保険適用はなく、費用は全額自己負担で、高額です。
ただし、抗がん剤治療が省略できると、患者さんが不要な治療を受けずに済むだけでなく、医療費の軽減につながります。
今後に期待したいですね。
Akiko