乳房のしこりの検査
乳房にしこりを感じて病院に行ったら、いったいどんな検査をされるのかと不安で、なかなか受診に踏み切れないという方は多いようです。
乳房の症状の訴えで多いものは、しこりと痛みです。
患者さんがしこりを触れる部位に、本当に腫瘍があることは、それほど多くないのですが、どなたも「がんかもしれない」と不安に思って受診されます。
乳腺外科外来での診察では、マンモグラフィ検査と超音波検査は欠かせません。
ただし、マンモグラフィ検査は放射線を使うため、妊娠中や授乳中の女性の場合は、積極的には行いません。
多くの施設では、しこりの症状があれば、診察を受ける前にマンモグラフィ撮影と超音波検査を受けます。
その後診察室で、画像を確認した医師から説明を受け、必要があれば、さらに精密検査を行う場合が多いでしょう。
札幌フィメールクリニックでは、診察室の中で私自身が超音波検査を行っています。
検査をしながら、患者さんにも画像を見てもらい説明することもあります。
腫瘍を疑うものが見つかった場合の次の検査は、病理学的検査です。
ひとつは、採血をうけるときと同じサイズの針(当院では0.7mm)で、しこりの中から細胞を吸引して評価する検査で、穿刺吸引細胞診といいます。
細胞の採取量が不十分だと、はっきりと診断がつかないこともあります。
もうひとつは、局所麻酔を行ってから、細胞診断よりも太い針(当院では2.1mm)を使い、しこりから細い組織を採取する針生検という方法です。
組織を塊で採取することができるので、より確実な診断につながります。
もしも乳房にしこりを感じたら、早めに乳腺外科を受診しましょう。
またしこりがわかるためには、毎月のセルフチェックが大切です。
みなさん、今月も忘れず行ってくださいね。
Akiko