たくさん処方して
昨日のAIR-Gbrilliant days Fでは、処方薬についてのお話をしました。
札幌フィメールクリニックでは院内処方を採用しており、処方薬のほとんどを院内に在庫して、直接患者さんに処方しています。
調剤薬局に行く手間が省け、便利だと感じてもらっているようです。
もちろん、院内に在庫をしていない薬については、院外処方箋を発行して対応しています。
ときどき患者さんから、「忙しくて頻繁に受診できないので、たくさん薬を処方してほしい」とお願いされることがありますが、まず、症状の強い方に対して、最初から長期に処方することはできません。
初めての薬でアレルギー反応が出る場合もありますので、これをチェックする意味もあります。
またどの薬でも半年分、1年分という単位では処方できません。
何度か診察し、治療の効果が表れて症状が落ち着いてくると、薬を長期に処方することがあります。
これは高血圧や高コレステロール血症などの患者さんの場合でも、よく行われています。
薬を続けていれば病状が安定している方は、長期処方を希望される方も多いです。
どれくらいの量を処方できるかは、薬の種類によって異なります。
便通管理の薬であれば、最長3か月分までの処方が可能です。
肛門外科で処方している痔の注入軟膏は、ステロイドホルモンが含まれていないものであれば約2か月分処方できます。
どのタイミングで長期処方できるようになるかは、症状の経過によりますので、説明が難しいです。
症状に多少波があっても、薬の使用方法をしっかり理解している患者さんであれば、長期処方を行い、決められた飲み方(用法)、飲む量(用量)の中で自己調整してもらうこともあります。
クリニックではほとんど処方のない向精神薬や睡眠導入剤、麻薬の類は、長期処方はできません。
また発売されて間もない薬も、発売後の副作用等の情報が収集される1年ほどの間は、長期処方ができません。
長く処方することが可能かどうかは、医師の判断に基づくものです。
治療している病気によっては、こまめな診察や、定期的な検査が必要な場合がありますので、それぞれの主治医に相談してください。
Akiko