あなたの便は普通?
肛門外科では、便通についての問診を必ず行っています。
便秘や下痢がおしりの不調につながることが多いため、日ごろの便通状況をお聞きすることは不可欠です。
便の硬さについて尋ねると、たまに「よくわからないです」という返答があります。
たしかに、誰かの便と自分の便を比べた経験がある人はほとんどいないので、表現するのが難しいと感じる方もいるようです。
また、私は排便後に便を確認しますが、見ない方もいるようです。
このときに便利なのが「ブリストルスケール」という、便の性状を段階的に評価して示したものです。
イギリスのブリストル大学の博士が提案したものです。
これを使うと子供でも答えることができます。
理想は4番ですが、おしりの治療中や痔の手術後は、もう少しやわらかめに維持できるよう薬で調整することも多いです。
また便秘だと感じていない患者さんが、おしりの症状で受診した際、おしりへの負担軽減目的のため、便の硬さを調整する治療を行います。
治療を始めるとスムーズな排便習慣が得られ、快便とはこういう感覚だったのか、と驚く方も少なくありません。
さて、みなさんの便は何番ですか?
Akiko