乳がん検診受診率

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昨日のAIR-G brilliant days Fでは、乳がん検診受診率についてお話しました。 

乳がん検診の受診率はどれくらいなのか、皆さんご存じでしょうか? 

国民生活基礎調査に基づく推測値として、がん情報センターが発表しているデータによると、2019年の乳がん検診受診率は、全国平均47.4%に対し、北海道40%を下回る結果です。 

なんと低いことか! 

 

私が乳腺外科医の道を志し、東京の癌研究会で研修を積んでいた23年前は、乳がんにかかる日本人女性は25人に1人と言われていたと記憶しています。

現在その確率は3倍以上になっているにも関わらず、北海道の乳がん検診受診率は10%程度しか上昇していない事実に、やるせない気持ちになります。 

 

札幌フィメールクリニックは今月、開院7周年を迎えます。

毎年乳がん検診を受けにいらっしゃるリピーターの方がかなり増えましたが、症状があって受診する方は、それまで乳がん検診を受けたことのない方がかなり多い傾向です。 

 

北海道という地域の特性上の問題もあります。 

札幌市のような都市部では、皆さんが自分の受けたい検診を選んで受けられる環境にあります。

住民検診や企業検診、そして札幌フィメールクリニックのような任意型検診と、タイプも施設もさまざまです。 

 

ところが、地方になりますと、年数回検診の巡回バスがやってきて開催される地域が多く、事前の予約が必要ですし、日程の都合がつかない方がいることももちろん、町中の女性たちが一堂に集まり、だれもかれもが顔見知りという状況になりますので、ためらう方も多いようです。 

 

乳がん検診を受けることが習慣化した方は、受けないと落ち着かない気持ちになるそうです。

ですからやはり、毎年受け続ける。 

一方で、なかなか受ける機会を持てずにいる方は、今年も見送ってしまう。 

 

診察の結果、異常がなかった方には、セルフチェックと検診を年1回受けることをお勧めしていますが、その後の動向はリサーチできていないので、どれくらい効果があるのかは不明です。 

 

日本人女性の9人に1人が乳がんに罹り、2人に1人が生涯に何らかのがんに罹る時代です。

自分もいずれ何かのがんになってしまうかもしれないと考えると、とても心配ですよね。

毎年受けにいらっしゃる方も、異常なしとお伝えするまでは緊張の面持ちですから、一度も受けたことがない方にとっては、いっそう不安だと思います。そして検診を受けなければ、その不安は解消されません。 

 

また受けたことがない方、しばらく受ける機会がなかった方、今年こそ計画を立ててみてください。 

 

 Akiko

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