子宮頸がんのお話①

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昨日のAIR-G brilliant days F では子宮頸がんのお話をしました。 

 

乳腺外科では、子宮や卵巣の診察もしていると思う方が多いですが、子宮頸がんの診断、治療は産婦人科で行っています。 

私の専門分野ではありませんが、女性特有の病気を知ってもらいたいと思います。 

 

子宮頸がんとあらたに診断される患者さんの数は、国立がん研究センターに統計によると、2018年は年間約1万1千人です。

乳がん患者さんの9万3千人と比べると、とても少なく感じるかもしれません。 

患者さんの年齢は、10代はまれで、20代から増加し、40代後半がピークになっています。

他の臓器のがんとくらべて、若い年齢に発症するのが特徴です。 

 

子宮頸がんと診断されると、がんの拡がりにより手術方法が選択されます。

がんの進行とともに、切除しなければならない範囲はひろがります。

また必要があれば、術後に再発予防目的として抗がん剤治療や放射線治療が行われます。 

 

ごく早期の子宮頸がんの場合は、子宮頸部の円錐切除という手術が可能で、子宮は保たれますが、妊娠しにくくなる、早産のリスクが高まるなど、妊娠の確率の低下や安全な妊娠の継続がむずかしくなる場合もあるのです。 

 

子宮を摘出せざるを得ないことになれば、当然その後に子供を産むことはできなくなります。

また抗がん剤治療による影響で、卵巣が残っていても機能が低下し、妊娠が不可能になることもあります。 

 

恐ろしい話をしてしまいましたが、この子宮頸がんの原因は、ほとんどがヒトパピローマウイルスの感染によるものとわかっています。

1983年にこのウイルスを発見したドイツのハウゼン氏は、のちの2008年にノーベル医学生理学賞を受賞しています。 

この大発見から研究がすすみ、現在ヒトパピローマウイルスにはワクチンが存在するのです。

それが子宮頸がんワクチンです。 

 

次回の12/3放送では、子宮頸がんワクチンについてのお話を予定しています。 

良かったら、ラジオ聴いてくださいね。 

 

Akiko 

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