おっぱいマッサージ

oppai

授乳中の女性にとって、おっぱいトラブルは悩ましいものです。 

札幌フィメールクリニックの乳腺外科外来にも、授乳中の女性が、おっぱいの腫れと痛み、発熱を訴えて来院されます。 

多くの方はマッサージや解熱鎮痛剤でよくなりますので、早めの対処が肝心です。

重症化すると膿がたまり、その状態になると局所麻酔をして切開しなければなりません。

そういった方が、乳腺外科外来での治療の対象となりますが、さほど多くはありません。 

 

診察の際に、おっぱいのマッサージ方法を知っているかと尋ねると、ほとんどの方は知らないと答えます。

私が出産したのは20年前ですが、当時は母乳育児が推奨され、助産師さんからの熱い指導があったと記憶しています。

最近はコロナ禍で、直接指導もなかなかできないからでしょうか、授乳してもおさまらないおっぱいの張りや痛みの対処法の知識がまったくない方が多く、驚いています。 

 

私が指導している授乳期のマッサージ方法はとてもシンプルです。 

まず、片方のおっぱいを両手で包み込み、大きくまるく動かします。おっぱいを胸壁から浮かせるような感じです。 

その後、乳頭を圧迫して、全体から母乳がにじみ出ているか確認します。つまりがみられる側は母乳の出が悪くなっていますので、何度かしごいて母乳が出るように促します。流れが悪い開口部からは、濃い母乳が分泌されます。 

母乳の出が確認できたら、流れが悪くなり固くなっているおっぱいの部分をしごいて、乳首の方向へ流れを促します。 

乳頭が開口していれば、この数分の処置で改善が期待できますし、詰まりやすい方は授乳前にこの対処をしておくことで、母乳が出やすくなり、授乳がスムーズになります。 

 

新米ママさんはお疲れでたいへんだと思いますが、自分でできることがありますので、まずはトライしてみましょう。

解決できないトラブルは、まずは母乳外来や母乳育児相談室へ、強い炎症があると判断されたら乳腺外科を受診してください。 

 

Akiko 

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