男性乳がんについて
乳がんと言えば女性特有の病気と思う方がほとんどだと思いますが、実は男性でも乳がんになる可能性があるのです。
乳がんになった方全体の0.5~1%が、男性乳がんと統計が出ています。
男性の乳腺組織は非常に薄く、ほぼ跡形だけのような形態であることが多いですが、それでも乳がんになることがあります。
女性の場合、乳がんになる原因は遺伝や授乳歴の有無、初潮や閉経の時期、女性ホルモンなど様々な関係があると言われていますが、男性の乳がんになる原因は解明されていません。
また、女性の乳がん好発年齢は40代から70代とされていますが、男性乳がんの場合は60代からと、女性より少し高齢になっています。
診断や治療の方法は、女性の乳がんとほとんど一緒ですが、男性の乳がんは早期で見つかることが少なく、進行がんとして発見される場合が多いそうです。
これは男性乳がんの認知度が低いことも一つの原因だそうです。
一般的な症状は、痛みを伴わない腫瘤と乳頭の陥没です。
男性は乳腺の組織が薄いため、皮膚や乳頭への浸潤は女性よりも早く進んでしまい、リンパ節や肺などの転移も早くに生じてしまうそうです。
診療放射線技師をテーマとしたドラマのラジエーションハウスで、男性乳がんについて取り上げられていたので、もしかしたらそこで知った方もいると思います。
周りがなかなか気付かないことを、ドラマを通して知るということもたまにありますよね。
私も診療放射線技師になるまでは男性乳がんの存在を知りませんでした。
札幌フィメールクリニックは女性専用ですが、総合病院で勤務していた時に、男性の方のマンモグラフィを撮影した経験があります。
もし周りにいる男性で、乳房についての不安を抱えている方がいましたら、男性の乳がんがあること、その場合は乳腺外科を受診して良いことをお伝えいただけたらと思います。
Wakana