がんと診断された時は
日本人の2人に1人が、がんにかかる時代です。
がんは珍しい病気ではなく誰もがかかる可能性がある病気ということです。
とは言え、「あなたはがんです。」と言われたら・・・。
すぐに受け止められず、動揺して不安になるのが自然です。
私がそうでした。
いつかはがんになるのかも・・と思っていても、まさかこんな早くに、しかも出産経験もある、授乳経験もある、閉経していない、親姉妹に乳がんがいない、肥満ではない、乳がんの高リスクといわれる項目全て当てはまらない私が、なぜ、どうして。受け止められず正直その時に診察室で交わした会話も断片的にしか覚えていません。
子供のこと、家庭のこと、仕事のこと、親のこと、これからのこと、女性は考えなくてはいけないことを常に沢山抱えているのではないでしょうか?
そして、乳がんの場合。診断されてから手術または治療に入るまでの短期間のうちに、決断しなくてはいけないことが次々とやって来ます。
病期(ステージ)にもよりますが部分切除にするか、全切除にするか、乳房は再建するのか、するなら切除術と同時に再建にするのか、後で再建するのか、治療も放射線治療、化学療法、ホルモン療法、分子標的治療それぞれに色々あって聞いた事ないことばかりだと、自分でどう考えどう決断してよいのか分からず、不安になってしまうと思います。
今はインターネットで知りたい情報がすぐに得らるれので、がんと診断されると、ついスマホやパソコンで病気のこと、治療のこと、ありとあらゆることをネット検索し、悪いことばかりが目に入り見れば見るほど不安になるものです。
ネットの情報は必ずしも正しい情報とは限りません。
自分の病気のこと、治療のことは正しい情報をもとにじっくり考え自分で納得して決断し治療と向き合っていきたいものですよね。
診断された時に分からないこと、聞きたいことはまず担当医に相談するのが一番良いと思います。
また、国立がん研究センターが運営する公式サイト「がん情報サービス」があります。
こちらのサイトでは、様々ながんについての情報、知識、制度などがわかりやすく、各がんについて詳しく書かれた冊子をPDFで取り出すことも出来ます。
患者の立場、家族の立場それぞれで得たい情報も得られるので参考になります。
また、全国のがん診療連携拠点病院や地域がん診療病院に設置されているがんの相談窓口としてがん相談支援センターがあります。
当クリニックの肛門外科と乳腺外科の待合の本棚に、札幌のがん相談支援センターがある施設をまとめたファイル「がんと診断されたときは」を置いています。
存在を知っていると、もしもの時に慌てずにいられます。
待ち時間にでも是非お手に取ってご覧ください。
Miya