炭酸ガスって凄い
大腸内視鏡検査の苦痛の一つが、検査中に大腸に入れた空気によるお腹の張りです。
腸の中をよく観察するために、ファイバースコープから十分に空気を入れて、腸をひろげる必要があり、入れた空気はすぐには排出しません。
そのため検査後にお腹の張りが残り、苦痛を伴うこともしばしばありました。
札幌フィメールクリニックでは、このお腹の苦痛を軽減するため炭酸ガス(二酸化炭素)で送気する装置を導入し、2か月が経ちました。
炭酸ガスは通常の空気と違い、腸管内に長く停滞せず、速やかに腸管から体内に吸収され、呼吸によって肺から排出されます。
炭酸ガスを導入する前は、看護師が検査後腸内に残った空気を抜くために、肛門内にチューブのカテーテルを挿入しガス抜きをしていました。
導気と言います。
このケアを行っても奥の腸の空気までは抜けきれないので、暫くトイレにこもってしまうこともあり、辛い場合は検査後しばらくベッドで休む患者さんもおられました。
しかし、この炭酸ガスを導入してからは、現在のところお腹の苦痛を訴える患者さんは、ほぼいなくなりました。
検査後は速やかに衣服に着替えて、診察室で医師からの説明を受けお、帰りになるまでの時間がとても早くなったと感じます。
看護師は検査後ガス抜きをする必要もなくなり、すぐに次の業務に取り掛かることができるようになりました。
大腸内視鏡検査は辛い検査というイメージがありますが、炭酸ガスで苦痛が軽減するのであれば、もっと多くの方が抵抗なく大腸内視鏡検査に受ける事が期待できますね。
Mami