正しい知識で

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乳腺外科での診察は、マンモグラフィ検査とエコー検査の後に診察、必要に応じて細胞診や組織診の検査を行い10日~2週間後に検査結果をもとに医師が診断をします。 

乳がんであると診断された場合、今後予想される治療の流れや手術、乳房再建の話などを聞くことになります。

必要に応じ、治療のため他の医療機関への紹介を検討します。 

私の場合、エコー検査の段階で先生から乳がんの可能性を示唆されたので、私の中でもその時点で乳がんに間違いないだろうと思いました。 

その後、治療のため紹介先病院の話を受け何か話したと思いますが、正直その時の会話をほとんど覚えていません。

冷静に聞いているつもりでも、恐らく思考が止まってしまっていたのだと思います。 

そうかもしれないと思って病院を受診していても、いざ告知されてしまうと瞬時にそれを冷静に受け止めることは難しいものです。 

私は乳房再建のことは、自分が乳がんになってから知りました。 

乳房再建とは、乳がんの治療によって失われた乳房の形態を復元することです。 

再建は治療のその先にあるものなので、まずは治療し命が最優先です。

乳房全摘を受けても、乳房再建を希望しない人もいればする人もいます。

選択は自由です。 

ですが、乳がんと診断された場合、自分で短期間に選択しないといけないことが沢山あります。

部分切除にするのか、全摘するのか、部分切除の場合、その後で毎日通院して放射線治療を1か月以上受けられるのか、全摘した場合は乳房再建するのか、受けるとしたら方法は人工物を使うのか、自家組織で受けるのか、再建時期はどうするのか・・など、分からない事ばかりなのに選択しなくてはいけないのです。

頭の中はグチャグチャでも、自分のこと自分の身体のことなので自分で決めたい。 

本屋さんに行って本を買ってみたり、ひたすらネットで調べてみても結局心の不安が消えることも疑問が解消されることもなく、むしろ不確かな情報に惑わされより不安が募ったりします。 

やはり、聞きたいことや不安なことは主治医に相談するのが一番です。 

病態、体質、体格などトータル的に診た上で、経験と知識をもとにその人に合った選択へのアドバイスをくれるのは、やはり主治医だと思います。 

主治医に聞き、そして正しい情報源から知識を得ることも必要です。 

早期発見・早期治療により乳がんの5年生存率・10年生存率は上がります。 

もし、乳がんと診断されても正しい知識で慌てず迷わずきちんと知って納得して自分で選択出来るといいですよね。 

乳房再建への正しい理解と患者さんが希望と自信を持って生きていけるようQOLを高める活動をされているNPO法人E-BeCが製作した【乳房再建手術 HandBook】が乳腺科待合の本棚に置いてあります。 

とても分かりやすく書かれているので、お手に取ってご覧ください。 

 

Miya 

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