薬だけほしい
クリニックへのお電話で、「前回処方と同じ薬だけもらいたい」という要望が比較的多くあります。
また、久しぶりに来院された患者さんが、前と同じ薬がもらいたいと告げることもあります。
長く通院しており、病状が安定していたら、窓口で薬だけ受け取れると便利だと思う方が多いようですが、診察をせずに処方をすることはできません。
これは「医師法」という法律に定められていることです。
医師法第20条に、医師は自ら診療をしないで、治療や処方を行ってはならないと定められているのです。
実際の診察では、対面で経過をお聞きすることはとても重要です。
処方薬で落ち着いていると思ったら、便秘薬の効果が不十分でまだ便が硬いということがわかったり、ときどき出血するけれど、ご本人が気にしていないため、情報を聞き出せていなかったりなど、ときどきあるのです。
また最初にお伝えした薬の使い方や飲み方を忘れてしまって、自己流になっている場合も珍しくありません。
当クリニックでは、症状が落ち着いており長く同じ薬で経過を見ている方には、なるべく長期処方するよう対応しております。
痔の軟膏なら2か月分、便秘薬なら３か月まで処方が可能です。
初めて受診された方からも、長期処方の要望が多いのですが、薬の効果を確認することが必要ですし、また処方薬の服用や使用でアレルギー症状が出ることもあります。
副作用が出てしまった薬がたくさん手元に残ってしまうことにもなりかねないので、初回診察時は2,3週の処方とし、再診時に効果を確認します。
なんとなく治療するということにならないよう、患者さんから良く状況を聞いて対応しますので、皆さん日ごろの様子をお聞かせくださいね。
写真は、毎年楽しみにしている藤の花です。
今年も楽しませてもらいました。
Akiko
