パジェット病
札幌フィメールクリニックには年齢を問わず、乳房や乳頭の痒み、皮膚のただれや赤み、つゆが出てジクジクするなどの症状で、乳腺外科外来を受診される方が多いです。
痒みの要因としては月経前や更年期などの女性ホルモンによる影響、季節や気温の変化や下着の素材が痒みを誘発することもあります。
また、アレルギーやアトピー性体質の方にもみられますね。
ただ、これらの症状に注意しなくてはいけない病気があります。
それはパジェット病(乳がん)との鑑別です。
パジェット病と聞いてピンとこない方が多いでしょうか?
パジェット病は乳がんの一種で、乳頭の下の乳腺から発生し最初に皮膚に現れます。
初期のパジェット病はしこりをつくらず、乳頭や乳輪部分の湿疹、ただれ、痒み、浸出液などの症状が主で、皮膚用の薬をつけても治らないものです。
皮膚炎なのかパジェット病なのかは、見た目だけでは区別がつかないことが多く、治りにくい場合はパジェット病の可能性を疑いますので、自己判断せず乳腺外科を受診してください。
診断には、ただれた部分の組織を一部採取する検査が必要です。
パジェット病と知らずにそのまま放置していると深部まで拡がり、発見が遅れると転移を起こす可能性もある癌です。
その後の命にも係わってきますから注意が必要です。
この病気に罹患される割合は極少ないですが、札幌フィメールクリニックで診断を受けた方がいらっしゃいます。
きちんと専門医の診察を受け、適切な治療を行いましょう。
また、しこりははっきり触れないのに乳房の皮膚がオレンジの皮のようにごつごつしてくる症状がでる、炎症性乳がんというがんもあります。
みなさんが想像する乳がんの印象とは異なると思いますが、乳房にそのような皮膚変化が現れたときも、乳腺外科を受診しましょう。
ちなみに10/15は日曜乳がん検診です。
平日受診が難しい方は、この機会に受診してみてはいかがですか?
Mami