いぼ痔の手術
昨日のAIR-G brilliant days Fでは いぼ痔の手術のお話をしました。
いぼ痔の治療法は、軟膏や坐剤など外用薬による治療と内服薬による治療、そして手術による治療があります。
いぼ痔の手術方法は、内痔核にジオン注という薬剤を注射して治す方法と、痔核を切り取る方法、そしてACL法といって、肛門が下がった状態を修復する方法があります。
いぼ痔の状態に合わせ、どの治療が良いか、複数を組み合わせて行うのが良いかを判断します。
患者さんから、「私のいぼ痔は手術するくらい悪いですか?」と聞かれることがあります。
痔は良性疾患なので、必ず手術で治さなければならないわけではありません。
薬で治療しても、お通じを整えても改善しない症状を、手術で治したいかどうか患者さん自身に検討してもらいます。
ただし、出血がひどい場合や痛みがつらく常に鎮痛剤が必要な場合、長く治療を継続しても満足な効果が得られていない場合などは、手術をおすすめします。
札幌フィメールクリニックで行っているいぼ痔の手術は、ジオン注による治療といぼ痔の切除術です。
どちらかだけを行う場合もありますが、両方を組み合わせて行うことが多いです。
手術時間は20分以内です。
手術の際は仙骨硬膜外麻酔といって、尾骨より少し頭側から麻酔薬を注射する方法をとりますが、その麻酔の効果がきれるまで、術後約2時間安静に過ごしてもらいます。
安静後、ふらつきなどがなく、トイレにも行ける状態になったら帰宅できます。
手術当日は帰宅後も安静を保ってもらい、刺激物やアルコールは避けて、お風呂も一晩我慢してもらいます。
食事は消化の良いものをおすすめしています。
翌日の受診を必ずしていただきます。
翌日からは入浴もでき、日常生活はいつも通りで構いません。
遠出や運動は1週間ほど控えていただきます。
いぼ痔を切る手術の場合、1週間前後でいぼ痔の根元を縛った部分が脱落しますが、その際に出血がみられることがあるためです。
術後は3から5週ほど定期的に通院していただきます。
いぼ痔の手術を受けるときに、多くの方が不安に思うのが、術後の痛みについてです。
痛みは当然ありますし、とくに排便時は痛みが強いですが、傷は日ごと良くなってきます。
1週間以上常に鎮痛剤が必要な患者さんはごく少数です。
痔の腫れや痛みが続いて肛門外科を受診すると、すぐに手術をすすめられるのではと不安でなかなか病院へいくことを決められない方が多いと思いますが、その場ですぐに手術を強くすすめることはありませんので、安心して受診してください。
Akiko