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fuku

主婦の方なら聞いたこと読んだことはあるであろうESSEや天然生活の元編集長の方が、保護犬の福ちゃんとの生活を投稿されているSNSをずっとフォローしていました。

言葉や文章を生業とされている方達のなかでは、コバ編さんと呼ばれるとても有名な方です。 

保護犬ではないけれど私も愛犬モコがいるので、優しくて温かい福ちゃんとの生活や犬を飼っている家庭ならではの困りごとなど、何気ない日常の投稿を毎日楽しみにしていました。 

このSNSで奥様をご病気で亡くされたのは知っていましたが、先日この方が亡くなられた奥様のこと、福ちゃんを飼うことになったことなどを綴った本を出されました。 

「妻が余命宣告されたとき、僕は保護犬を飼うことにした」という本です。

もちろん出版される前から予約して買いました。 

読んで知ったのは、亡くなられた奥様が結婚して間もなく若年性乳がんを患ったこと、そして再発し辛い闘病の末に亡くなられたということです。 

私は乳がんサバイバーですが、幸い早期発見でホルモン療法のみで、また副作用に悩むこともなく過ごしています。 

ですが、乳がんと診断された時、治療や手術を選択する時、病院受診した時の診察室や検査室の空気や会話など・・・

思い出すと共感できる部分はもちろん、自分の身に置き換えてしまい、一文読むのも、1頁読み進めるのも感情が揺れて、読み終えるまでに時間がかかりました。 

そして、保護犬の福ちゃんの存在が、余命半年と言われた奥様に生きる希望と力になったことや、奥様が若いころからの長い看病ゆえにバラバラになりかけていた筆者と子供たち家族の心も繋いでくれたことなど、温かくて優しくてホッコリと笑えるお話があふれていて、改めて犬や猫、ほかペットといわれている命ある生き物から受ける影響力の大きさと、やはりかけがえのない家族だという存在の大きさを感じました。

この本を読んでいた私の横で、手足を伸ばして安心して寝ている愛犬モコが、より愛おしくなります。

病気の時、心が弱っている時、家族や大切な人の存在も大きいですが、なにも言わずに、いつもただそばにいてくれる存在。

それが、どれだけ温かいか・・良くわかります。 

乳がんの方も、そうでない方も、ペットを飼ってらっしゃる方も、そうでない方も、読書の秋です。

ぜひ読んで温かい気持ちに包まれてほしい一冊です。 

 

Miya 

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