腋のしこり

kibou

乳腺外科において腋の下のしこり、ふくらみや痛み等の症状で受診される方が多くなってきています。

このような症状で受診するにも、どこの科に相談したらよいのかわからず、胸に近い部位であるため、札幌フィメールクリニックを受診されています。 

腋のしこりや痛みなどを伴う原因として、いくつか病気があります。 

一つ目は腕や手の外傷などにより細菌やウイルスが体内に入り込んだとき、免疫が働くことでリンパ節が腫れることがあります。

    またコロナやインフルエンザなどのワクチン接種後にも反応性に腫れることがあります。 

二つ目はリンパ節に生じる悪性腫瘍があります。

    硬く大きくなっても痛みはなく、触ると動きづらいという特徴があります。 

三つ目は乳がんです。

    乳房内で発生した乳がんの細胞が腋のリンパ節に転移して、しこりとなることがあります。 

四つ目は脂肪種や粉瘤など、皮下の良性腫瘤です。

    脂肪種はやわらかいしこりとして認められます。

    粉瘤は皮膚にできた袋状の構造に角質が溜まって発生します。 

そして五つ目は、副乳とよばれるものです。 

    さて副乳とは一体どのようなものでしょうか? 

    通常乳房は左右一つずつ前胸部にありますが、副乳は発達した乳房以外の部位にできるもので、乳頭や乳輪を伴うものから、やわらかい膨らみだけのこともあります。

    人間では腋の下から正常乳腺を通り、太ももの内側に至る弓なりの線上にできることが多いですが、ほとんどは腋窩にみられます。 

とくに妊娠授乳期には、母乳を作り出すため乳腺や乳管の発達が起こりますが、そうした反応が副乳にも起こります。 

今思えば私も出産時に、両脇にゴリゴリとしたしこりを触れ、悪性のものではないかと不安になったことを覚えています。

医師に相談したところ副乳とのことで安心しました。 

副乳は基本的に心配はありません。

但し「膨らみが大きくて見た目が気になるわ」という方は、保険適応にはなりませんが、美容外科などで手術を受けられるようです。 

まずは病気であるのかどうかの診断が必要なので、ご相談下さい。 

乳腺外科で対応できない場合は、他科への紹介もできますのでご安心くださいね。 

 

Mami

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