リンパ浮腫とその注意点

lympfedema

リンパ浮腫という病気をご存じでしょうか? 

乳がんでわきのリンパ節を切除した後に起こる腕のむくみや、子宮がんや卵巣がんなど婦人科の手術でのリンパ節切除や放射線治療のあとに起こるむくみをリンパ浮腫といいます。 

乳がんの場合は、脇のリンパ節の切除術によりリンパの流れが遮断されますが、流れが滞らないよう脇道ができます。

この脇道の流れが悪くなり、リンパ液が皮下組織にたまることでおこるのがリンパ浮腫です。 

手術を受けた側の指先から腕全体のむくみや腫れが生じます。

程度が悪化すると、指や関節を曲げにくくなり、だるい症状がでます。

また血管や神経が圧迫されしびれが起こることもあります。 

乳がんの手術を受けた全ての方に起こるわけではありません。

リンパ節を切除した手術から約2~3年後に、発症するケースが多くみられるそうです。 

今の季節は外に出る機会も多くなるかと思います。

旅行、イベント行事、畑や庭仕事など屋外での怪我や虫刺され、日焼けなどで気づかないうちに皮膚が傷つき、細菌感染により炎症が起きやすくなります。

悪化すると38度以上の発熱、腕が赤く腫れあがり痛みも伴います。

この状態は蜂窩織炎の可能性があるので、直ぐに受診が必要です。 

リンパ節を切除する手術を受けた方には、日常生活で気を付けてほしいいことがあります。 

まずはむくみに早く気付くことです。

日々観察し、左右差を感じたら主治医に相談しましょう。

一気に悪化するわけではありませんが、一度症状がおこると戻りにくいのが特徴です。 

むくみを感じたら、悪化させないために弾性サポーター装着と日々のケアが大切です。 

肩の上下運動や肩回し、腕を広げて深呼吸や軟らかいボールを握る運動。

できれば毎日でも取り組みましょう。 

またお風呂上りに自分の手で下から上に皮膚を撫で上げるのも良いでしょう。 

保湿クリームで日々皮膚のケアをすることをお勧めします。 

また腕を長時間下げたままでいることや、重い物を長時間持つ事も避けましょう。 

座っている時は肘掛に枕を置いて腕を乗せたり、寝る時には抱き枕に腕を乗せるなどして、なるべく腕を挙げておきましょう。 

外出する時は手術した方の腕は露出せず、弾性サポーター装着は勿論のこと手袋をつけて出かけましょう。 

また身体の疲れやストレスもむくみを悪化させる原因となるので、無理のない範囲で愉しく過ごしましょう。 

 

Mami 

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