単純ヘルペスについて
札幌フィメールクリニックには、お尻の激しい痛みやブツブツとしたできもの、ジメジメ感などの症状で受診される方がおられます。
単純な皮膚かぶれのこともあれば、肛門ヘルペスのこともあります。
肛門ヘルペスの症状は、数日から数週前からぴりぴりとした痛みが出て、そのうちに肛門まわりに水疱ができ、やぶれてつゆが出るのが典型的ですが、すべての症状が出ない方もいます。
肛門ヘルペスの原因は、ウイルス感染です。
病原体は単純ヘルペスウイルスで(HSV-1)1型と(HSV-2)2型があります。
1型のヘルペスは口唇にでき、体調不良などのときに口角や口唇に水ぶくれができて痛みやかゆみの症状が出ます。
経験のある方は多いでしょう。
2型のヘルペスは性器や肛門周辺部位に発症します。
2型はほとんどが性行為によって感染します。
とくに性器ヘルペスは再発する頻度が高いことが特徴です。
初感染で目立った症状を起こさずに過ごす場合も多く、発熱や疲労などで免疫低下時に発症し気付くことも珍しくありません。
性感染症であるとは知らずに受診される方が多いです。
単純ヘルペスウイルスは、一度局所に感染すると感覚神経を上行し、生涯にわたり神経節に潜伏感染します。
治療法は抗ウイルス剤の内服と外用薬です。
生理前に症状が出やすいという女性も比較的多くみられます。
お尻まわりに症状を感じても、ご自身では見えにくい場所です。
様子をみている間に悪化することもありますので、肛門外科へ受診してみて下さい。
Mami