ウォシュレット
みなさん、ウォシュレットを使っていますか?
ウォシュレットは温水洗浄便座の商品名ですが、TOTOが1980年に販売を開始し、発売から44年も経ちました。
日本における一般世帯普及率は80.3%となり、生活に欠かせない住宅設備のひとつになっていますよね。
今や、ウォシュレット機能がついていないトイレを見かけることの方が少ないくらい、当たり前になりましたね。
座ると温かく、排便の後や生理中にお尻やデリケートゾーンを温水で洗える快適さは、一度経験するとなくてはならないものと感じている方も多いと思います。
札幌フィメールクリニックの肛門外科の問診票に、「洗浄用トイレ(ウォシュレット)を使用しますか?」という問診があります。
これは、洗いすぎがお尻周りの痒みや乾燥などの皮膚トラブルにもつながる要因になるからです。
便や血液で汚れた部位をきれいにしたいが故に、潔癖になりすぎて洗った後にも何度も拭いてしまう、
またお風呂でも石けんを使用して念入りに洗ってしまう・・など過度にきれいにしようとし過ぎることで、お尻の薄い皮膚のバリア機能にもなっている皮脂膜がなくなってしまいます。
皮脂膜は外部から有害な物質を侵入するのを防ぐだけでなく、弱酸性のためバイ菌の増殖を防ぎ、皮脂膜の中にいる常在菌が肌を守ります。
また、皮膚の表面が皮脂膜という油分で覆われているので、皮膚内部の水分が蒸発せずにすみます。
肌を守り、水分の蒸発を防ぐ皮脂膜は、洗いすぎると簡単になくなってしまいます。
そのため、洗いすぎたお尻は免疫力が低下して、さまざまなトラブルを引き起こしてしまうのです。
匂いや汚れが気になりだすと、とことん拭かずにはいられないという方もおられますが、紙で拭く場合はゴシゴシせずに優しくポンポン拭きで、ウォシュレットで洗う場合もお尻に痒みや切れがある場合は、優しい弱めの水流で強い刺激を与えない。
お風呂でぬるま湯の座浴はお尻に優しく皮膚への負担も少ないですよ。
なんでも、ほどよく、ほどほどに。
乾燥が気になる季節です。お尻周りに痒みがある方は、症状が辛くなる前に受診してくださいね。
Miya