薬のコンプライアンスとは

最近マスメディアでは、コンプライアンスという言葉をよく耳にします。
この言葉は法令遵守のことを指し、企業や個人が法令や社会的ルールを守る事を意味すると辞書には書かれています。
何だか難しく感じるのですが、医療業界でも服薬コンプライアンスという言葉を使用することがあります。
薬のコンプライアンスとは、医師や薬剤師の指示に従って薬を服用することを指します。
コンプライアンスが良い状態とは、医師の指示通りに薬を服用することで、その結果、治療効果も期待できます。
反対にコンプライアンス不良の状態は、飲み忘れや飲み間違い、自己判断により中断することで、治療効果の評価ができない状況にあることです。
札幌フィメールクリニックには、便秘や下痢で悩まれて受診される患者さんが多くおられます。
Akiko院長は患者さんの年齢、既往歴、これまでの排便状況などを考慮して、便通改善を目標に個々に合わせた処方をしています。
処方の中での自己調整の方法もお伝えしています。
しかし、医師の処方通りに服用せずに、自己判断で中断される方が時々みられます。
自己判断で中止される理由としては、
:薬が効きすぎて自分には合わない
:便通が良くなったので、もう薬は必要ない
:長期で薬を服用することで、何か弊害が起きるのではないか不安
:便秘薬や整腸剤に関しては、排便状況で自己調整しても良いと説明しているが、調整の仕方がわからず途中で止めてしまった
など様々です。
処方通りきちんと服用しなければ効果が期待できない薬がたくさんありますが、便通改善目的の薬は、状況に応じて自己調整してもらうことが多い治療薬です。
うまく自己調整できない場合に、完全に服用を中止してしまわず、調整が難しかったことを必ず医師に相談しましょう。
服用してみてどのような状況になったかを詳しくお聞きすることで、服用方法のアドバイスができますし、薬の変更も検討できます。
私も患者さんの服薬コンプライアンスが向上できるよう、日々の説明に取り組んでいきたいと思います。
Mami