更年期障害のお話その2

昨日のAIR-G’ ふふふ では、前回に引き続き、今日も更年期障害のお話をしました。
今回はご自身でできる工夫と治療についてです。
更年期症状による体調の変化を感じた時も、疲労があれば食事をととのえ、リラックスして良い睡眠をとることが、もちろん大切です。
そしてどのような場合にも、運動の習慣です。
ウォーキングやスイミングなど、ゆっくりとしたペースでよいので有酸素運動を取り入れていただき、可能でしたらレジスタンストレーニングをいって、筋肉を鍛える運動を追加できると良いです。
トレーニングジムのような設備がなくても、スクワットや腕立て伏せ、プランクといって腕立て伏せのような体制で肘を床につき、身体をまっすぐにして保つトレーニング方法があり、これも道具がなくても実践できます。
更年期症状が強く落ち込んでしまうこともあり、運動なんてやる気が起きないという日もあると思いますが、40代のうちから筋力を保ち骨密度を維持することは、老後の健康に直結しますので、更年期症状がなくても行ってほしいことのひとつです。
更年期障害の治療には、漢方薬による治療がありますが、ホルモン補充療法が広く行われています。
ホルモン補充療法は内服薬だけでなく、パッチ(身体に貼るシール)タイプやジェルタイプなど、種類も多くあります。
札幌フィメールクリニックでも、受診の際に更年期症状について相談されることがあります。
希望があれば、症状にあわせて漢方薬を処方しています。
ホルモン補充療法については対応していません。
ホルモン補充療法を始める前には、婦人科の病気がないかどうかもチェックが必要ですので、治療を希望される場合は婦人科を受診してください。
ホルモン補充療法は良い治療法なのですが、心臓や血管、脳の病気があり、病状を悪化させる可能性がある場合は受けられません。
また、乳がんには女性ホルモンの影響を受けて増殖するタイプがあるため、乳がん患者さんに対して治療を検討する場合は、治療薬の選択や、治療導入の時期について、慎重に判断する必要があります。
そのような理由から、ホルモン補充療法を始めるときには、乳がんに罹っていないかどうかを調べることは必須です。
そしてホルモン補充療法継続中は必ず、1年に1回の乳がん検診を受けなくてはなりません。
乳がんを恐れて辛い症状を我慢する必要はありませんが、閉経後のホルモン補充療法は、乳がんの発症リスクを少しだけ高めることもわかっています。
症状がおちついたら、主治医といつまで治療を継続するのか、話し合っておくことも大切です。
Akiko