血栓性外痔核

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最近診察介助に入っている時に「血栓性外痔核」と診断される方が多いように感じます。 

血栓性外痔核は冬に多いイメージでしたが、夏でもエアコンによる冷えなどが原因で、なってしまう方が多いようです。 

血栓性外痔核とは、肛門周りの血流が悪くなり、血栓(血豆、血の塊)ができ、いぼ状に腫れたものです。 

腫れとともに激しい痛みを伴う方が多いのですが、痛みが軽く違和感程度という方もいて、程度はさまざまです。

ときには血栓の表面が破れて出血するものもあります。 

きっかけは、便秘や下痢による排便時のいきみ、重い荷物を持ったり、アルコールや刺激物の摂りすぎ、冷えなど、おしりの血流が悪くなることが原因ですが、きっかけが思い当たらないという患者さんも多くいます。 

血栓性外痔核は、手術で摘出しなくても薬の治療で徐々に小さくなっていきますので、基本的には保存的療法です。 

札幌フィメールクリニックでは、血栓性外痔核には痔の注入軟膏と、必要に応じて鎮痛剤やヘパリン類似物質クリームを処方しています。

ヘパリン類似物質クリームは、保湿、血行促進、抗炎症の3つの作用があり、乾燥肌の治療に使われるイメージが強かったのですが、血栓性外痔核にも効果的なんだそうです。 

血液を固まりにくくするヘパリンは、皮膚に塗ることで毛細血管の血流を改善させる効果があり、抗炎症作用による鎮痛効果もあります。 

また、温めて血流を良くすることで腫れや痛みの軽減にも繋がりますので、シャワーだけで済ませず、湯船に浸かって温めることもおすすめです。 

不調を感じたら我慢せず、早めに肛門外科を受診してくださいね。 

 

Misaki 

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