見たかった景色
先日お休みをいただいて西表島に行ってきました。
たった一夜だけ咲き夜明けとともに散ってしまう幻想的な花、サガリバナを見に。
白や薄ピンクのフワフワした花が夜明けとともに川面にポトリポトリと落ち、川一面がサガリバナでいっぱいになる…数年前にこの花の存在を知り、その景色をいつか見に行ってみたいなあ・・と思っていました。
サガリバナの時季は6月から7月。
朝方に散る光景を見るには早朝まだ暗いうちに出発しマングローブの中の川をポイントまでカヤックで行かなくてはいけません。
それを知って、これは子育てを終えていつか見に行けたら・・・では、体力的に無理だなと思いました。
そのうえ、去年乳がんの手術や転んで入院した経験も重なり、見たいもの、行きたい所は行ける時に行かなくちゃ、という思いもより強くなり今年見に行こうと決めていました。
花は季節もので咲く時期も限られているためチャンスは年1回。
そして世間はコロナ禍に。
こりゃ見に行くなという事かと一度は諦めたのですが、自粛解除になったので、迷いましたが、行く先々マナーを守りマスク・消毒スプレーも持参し行ってきました。
夜が明けきらない早朝4時過ぎに出発しカヤックを漕いで2時間ほど。
漕いでいくうちに、どこからともなくチョコレートのような甘い香りがしてくると、川面を漂うサガリバナがチラホラ見えて来ました。
そこからさらに深く進み目の前に広がったのは、とても幻想的な光景でした。
川面いっぱいに広がりフワフワと漂う白やピンクのサガリバナ。
甘い香り。
マングローブに囲まれたその場所で聞こえてくるのは鳥の声だけ。
耳を澄ましているとサガリバナが川面に落ちるポトって音にも気づきます。
一緒に行った娘たちは最終的に川に入りサガリバナと共に浸かっていました。
ここは天国なのか?と思ってしまうほどの、本当に見たことのない幻想的な景色でした。
サガリバナは熱帯・亜熱帯地域のマングローブや川沿いの湿地に自生する花です。
なので、日本では奄美大島以南じゃないと見られません。
西表島は本当に遠かったです。
日本って広いなあ~と改めて思いました。
この年になって今更ですが、見たことのない景色がいっぱいあるんだなと。
娘たちも、日常とは違う景色、そこで暮らす人たちとの出会いがいい刺激になったようです。
ずっと見たいと思っていた景色に出会えて本当によかったです。
休みをいただき、無事に行けたことも感謝です。
ありがとうございました。
Miya