子宮頸がんのお話②

昨日のAIR-G brilliant days Fでは、子宮頸がんを予防できるワクチンについてお話ししました。
子宮頸がんのほとんどは、ヒトパピローマウイルス感染が原因であることは、以前お話しました。
ヒトパピローマウイルスは100種類以上の型がありますが、そのうち高率に子宮頸がんの原因になる型がわかっています。
がんの高リスクとなる型に的をしぼったワクチンが使用されています。
ヒトパピローマウイルスには、多くの場合、性交渉により感染すると考えられています。
すべての女性の8割近くに及ぶだろう人数が感染するといわれていますが、自身の免疫反応によって、感染はおさまります。
しかしその一部が持続感染という状態を引き起こし、子宮頸がんへ至ります。
日本における定期接種の対象年齢は、小学6年生から高校1年生の女の子です。
実は男の子が接種することも効果的なのですが、現在のところ対象にはなっていません。
感染のきっかけが性交渉と推測されますので、そういった経験をする前にワクチン接種を受けることが望ましいです。
対象年齢の女の子は、無料で受けることができます。
定期接種のワクチンの種類は、2つの型に効果のあるサーバリックスと、4つの型に効果のあるガーダシルです。
札幌フィメールクリニックで行っている、シルガード9は、どの年齢の方も公費助成はなく、全額自己負担で、料金は医療機関がそれぞれ独自に設定しています。
がんを予防できるということは、私たち医師にとっては夢のようなことで、これを受けない手はないと考えます。
一方でワクチンというと、副反応や健康被害が心配かもしれません。
重篤な反応の頻度はとても低いことがわかっています。
日本国内では、子宮頸がんワクチン接種と関係があるかどうか証明できていない、接種後の健康状態の変化について、マスコミにより強調して報道された経緯があり、積極的な接種は推奨されておらず、定期接種の対象であるにも関わらず、対象者に通知することも行われていませんでした。
先日、接種推奨へ方向転換する方針が発表され、嬉しく思っています。
世界的に見ても、接種はどんどん推奨されており、とくにオーストラリアでは、2030年を前に子宮頸がんの発症率は、現在の日本の1/4以下になり、先進国のなかで最も早く子宮頸がんを撲滅する国になるだろうと言われています。
小中学生の女の子が、自ら子宮頸がんワクチンの情報を得ることは難しいです。
知らずに過ごしてしまうことがないよう、保護者の方によく知っていただき、ワクチン接種について、ぜひ一度考えてみてほしいと思います。
Akiko