その薬を服用する理由
昨日のAIR-G brilliant days Fではお薬のお話をしました。
定期的に服用する薬を処方されている方はたくさんいらっしゃると思います。
みなさんは、毎日服用する薬の名前を憶えていますか?
そしてその薬にどのような効果があるのかを説明することができるでしょうか?
とてもしっかりと理解している方もいらっしゃいますが、ときどき薬の名前だけでなく、なぜ処方されているかもあまり理解されていない方がいらっしゃいます。
医師を信頼しているからなのかもしれませんが、おまかせ状態の方が目立ちます。
さらに、一時的な症状のために処方してもらった薬を今は飲んでいないのに、診察時に断りにくいからともらい続け、たくさん溜まっている、とおっしゃる方までいます。
診療費用の自己負担分以外は、私たちが納めている保険料や税金で賄われています。
無駄はいけません。
話はかわりますが、皆さんプラセボという言葉を聞いたことがありますか?
日本語では「偽薬」といいます。
まさにニセのくすりです。
効果も害もない物質を、病態を改善させるのに効果がある薬ですよ、と説明して投与すると、一部の方に効果が現れるのです。
新薬の臨床研究段階に用いられています。
お伝えしたいことは、何に効く薬なのか知って服用してもらうのとそうでないのとでは、効果が違う可能性も出てくるということです。
主治医を信頼し、薬の効果を信じてもらうことは、とても大切なのことなのです。
札幌フィメールクリニックでは、診察の結果や薬の説明をしっかり行うよう心がけています。
とくに院内処方を採用していますので、薬の説明の時間を必ずとります。
診察中には、何をみるために検査をおこなうのか、結果はどうであったのか、治療のために何が必要なのかを説明しています。
そして治療の目的目標をお伝えします。
その後、治療に必要な薬の飲み方、自己調整が必要な場合の調整方法など、できるだけ詳しく説明するようにしています。
私が説明した後にも、初めて処方される薬については、看護師からも再度説明を行い、疑問点がないよう、副作用などが生じた場合の対処についてもお伝えしています。
また、自己調整してもらっている方には、前回の処方薬がどれくらい残っているかを確認して、処方日数を調整することもあります。
みなさんもいま一度、処方薬をご覧になって、その効能効果について確認してほしいと思います。
薬のほとんどはカタカナ名で、かつ、最近はジェネリック医薬品の処方が推奨されており、成分名になるとさらに長い名前になっているため、覚えるのは少し大変かもしれませんが、何に効く薬を何種類ということだけでも説明できると良いと思います。
そして、ご自身が必要ないと感じている薬があれば、勇気をもって主治医に相談してみましょう。
Akiko