いろいろなタイプの便秘

benpiyubyo

昨日のAIR-G brilliant days Fでは便秘についてお話しました。 

日本人の便秘の有病率は、男性2.5%で女性は4.6%と、女性は男性の約2倍なのです。

これは2016年の国民生活基礎調査から報告された統計です。 

2019年のデータでは40代女性の便秘有病率は50%を超えているので、便秘に悩んでいる女性は、とても多いと思います。 

便秘は腸の形に異常がおこる器質性便秘と、腸の形には異常がなく起こる機能性便秘とに分けれられます。

がんやほかの病気で腸に変形が起こり便秘を起こしているということがなければ、薬による治療を行います。 

来院される患者さんの便秘の症状には、いろいろなタイプがあります。 

まずは「毎日出るから便秘ではない」と申告される方が、実はコロコロ便やカチカチの便という方です。

かなりいきんで便を出す、という状況に陥っています。

いつもその状況なので、便秘であるという自覚は生まれません。

便を軟らかくすると改善します。 

次に、「下痢をしやすい」と申告される方が、実は便秘と下痢の繰り返しになっているという方です。

硬い便がでると、強い蠕動運動(腸の動き)が続いて、たまっていたおなかの中の便が一気にでて、最後は下痢になってしまうパターンです。

その後はまた、2,3日出なくなり、また硬い便になってしまうという悪循環を繰り返します。

この場合も、便を軟らかくすると改善します。 

そして、「週末しか便がでない」というもの。

平日の朝は仕事や学校に行く準備で忙しく、便意があってもトイレに行かず、便意が遠のいてしまう状況です。

週末は、朝食を摂りゆっくりと過ごしていると、スムーズに排便できるという方です。

平日の朝に少しだけでも早起きして、ゆとりのある時間ができると解決できる期待があります。 

また、「生理前に必ず便秘する」という方です。

女性ホルモンの影響を受け、生理前は便秘になりやすい女性が多いのですが、周期的に便秘になってしまい、そのたびにおしりの症状を繰り返す方が多いです。

生理周期に合わせた便通管理が必要です。 

さらに、「仕事のない日に下剤を飲んで対処する」というもの。

私は「リセット型」と名付けています。

普段便秘がちであることは理解されていますが、トイレ時間が長い傾向があり、職場などで便意が起こることをためらう方が多く、週末に下剤を飲んで対処する方です。

トイレ時間が短くなるように排便習慣を整えると、自宅以外での排便もためらわず行えるようになります。 

このように便秘といってもいろいろなタイプがあり、お話をよく聞いて、治療薬を検討しています。 

便秘くらいでと思わず、ぜひご相談くださいね。 

 

Akiko 

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