便通異常かも?
食べた物は、口腔内・胃・小腸でたくさんの消化液により分解・吸収され、残ったものが大腸へ到達すると、水分が吸収されるとともに、腸内細菌の働きによる分解と発酵を経て便を形成します。
食べ物が胃で胃液と混ざり粥状になるまで約2~3時間要するといわれています。
肉や天ぷらなど脂肪分の多い食べ物ですと4~5時間かかります。
小腸は体の中で一番長い臓器で、全長約6~7mあり、内側の粘膜を広げるとテニスコート1面位になると言われています。
胃から小腸へ送られた消化物は、5~8時間かけて細かく分解し、水分と栄養分の約80%を吸収します。
大腸は1.5mほどの長さがあります。
約15~20時間かけて小腸で吸収されなかった水分とナトリウムやカリウムなどの電解質を吸収します。
繊維質などの残りカスは、徐々に固形化されて便となります。
このように食べた物が体外に排出されるまでには、約24~72時間かかります。
ただ個人差はあり体調によっても異なります。
水分の吸収が不十分なときや、蠕動運動が亢進すると下痢やゆるい便になることがあります。
また蠕動運動が鈍いと便が停滞し、水分を過剰に吸収し硬くなって、便が出にくくなることもあります。
次の症状に該当する方は、便通異常かもしれません。便通異常とは便秘や下痢などを起こし、ときにお腹の症状を伴って、お通じが整わない状態をいいます。
*1週間に1~2回の排便しかなく、便が硬くいきまないと出せない
*お腹が張って苦しい
*常に残便感がある
*形のある便はなく、水状~泥状の下痢便が続く
食事中や食後すぐに便意や排便がある方がいますが、これは病気ではありません。
S状結腸まで便が下りてきており、胃に食べ物が入ると胃結腸反射が起こり腸が動くからです。
排便習慣は他の人と比べることもないので、疑問に思わずに過ごしている方は多いです。
自身の排便習慣が普通ではないかな?と感じておられる方は医師にご相談してください。
日中に医療機関へ受診することが難しい方は、札幌フィメールクリニックでは毎週火曜日夜間診療を行っていますので、仕事の帰りにも受診が可能です。
不定期ではありますが、月1回程度、土曜日や日曜日の全日診療を行っていますのでご利用下さい。
Mami