漢方薬
昨日のAIR-G brilliant days Fでは、漢方薬のお話をしました。
漢方に関心のある女性は多いと思います。
生薬だから安心というのもあるでしょう。
西洋医学よりもっと前から服用されてい漢方薬を、札幌フィメールクリニックでも処方しています。
肛門外科外来で処方するのは、おもに痔と便秘に効果がある漢方薬です。
乙字湯という漢方は痔の症状に効果があります。
ただし便秘薬の成分が配合されているため、お通じが良い方は下痢を起こしてしまう可能性があるので不向きです。
おしりがつらくて便秘がちという方に効果が期待できます。
また便秘で西洋医学の薬では、効きすぎてしまう方などには、麻子仁丸や大建中湯を処方しています。
1日3回が基本の服用回数ですが、症状に合わせて服用回数をご自分で調整してもらいます。
1日に1包の半分でも効果があるという方もいて、顆粒状なので錠剤のように1錠か2錠かではなく微調整できるところが利点だと思います。
乳腺外科外来でも漢方薬を処方します。
授乳期乳腺炎の程度が軽い方には葛根湯を、熱をとるために処方することがあります。
風邪のひき初めにも有効な漢方ですね。
それから、年齢を問わず乳房の張りや痛みで来院する女性が多いのですが、病気が見つかることはほとんどありません。
張りや痛みは女性のホルモンの影響と考えられますので、女性特有の症状を和らげる漢方を処方します。
女性のための3大漢方は、当帰芍薬散と加味逍遥散、桂枝茯苓丸です。
体格や冷え、肩こりなどの症状があるかお聞きして、処方薬を決めています。
漢方はいくつかの生薬で成り立っています。
とてもよく効く方は、本当に症状が軽くなり楽になりますが、効果が出にくい方もいます。
服用して短期間で効果を実感できないこともありますが、漢方はじっくり続けることが必要です。
まずは2週間、飲まないよりはいいかな~、悪くないな~と思ったら4週間というように続けることをおすすめしています。
また薬の飲み方についても、食前や食間と指示している漢方が多いですが、服用の回数や飲むタイミングもあまり強制せず、取り入れるようにお話しています。
西洋医学で改善が難しい症状を、漢方が和らげてくれることがあります。
西洋医学に対抗するのではなく、うまく併用することで、さらに症状を改善させることもできます。
最近は、漢方薬や漢方系サプリメントというような商品を、お店で買うことができるようになりましたが、医師のもとで漢方の処方をあらたに受ける場合は、同じ生薬が多くなってしまうことや、生薬の種類が多すぎでかえって効果がなくなる場合もあるので、ご自身で購入している漢方薬があれば、必ず主治医に伝えるようにしましょう。
Akiko