緩和ケア
緩和ケアとは、どのようなケアなのかご存じでしょうか？
緩和ケアは、がんに伴う心と体の辛さを和らげるケアです。
がんになると体や治療のことだけではなく、家族のこと、仕事のこと、将来への不安など、辛く落ち込む方が大半です。
またがんの診断を受けた時には、既に体の痛みや息苦しさなどの症状がある場合もあります。
緩和ケアは、そのような気持ちと身体、患者さんをとりまく状況への問題などを、患者さんご自身とご家族に対して行うもので、それはがんと診断された時から始まります。
病気が進行する前から始められることなのです。
治療とともに辛さを感じるときには、いつでも受けることができます。
緩和ケアを受ける場は、大きく通院、入院、在宅療養の3つに分けられます。
基本的には担当医師と専門看護師が関わり、必要に応じて他職種も加わり患者さんを支えていきます。
全国のがん診療連携拠点病院であれば、どこでも受けることができます。
厚生労働省から「緩和ケア病棟」として承認を受けた施設の場合、医療費は定額となっています。
医療費が一定額以上になる場合は、高額療養費制度を利用することもできます。
残念ながらがんの終末期になると、がんによる体の痛みで辛いおもいをする方が多くおられます。
痛みにより睡眠不足、食欲不振、行動制限など生活に支障がでて体力が更に消耗します。
そのため医療用麻薬を処方することがありますが、依存や中毒は起こりません。
薬に寄り痛みが和らぎ生活しやすくなります。
がんという病気は他人ごとではありません。
日本人は生涯に2人に1人が、がんに罹患すると言われています。
早期に発見し早期に治療を行うことで、生存率や治癒率も上がります。
そのためにもがん検診が重要です。
元気に社会復帰されている方がいる一方、やはりがんには勝てない方もおられます。
どのような状況にあっても、できる限り自分らしい生活や希望とする生活を実現していくために、不安やつらいことをご家族や医療者に伝えて下さい。
Mami
