冬の胃腸炎

snow kids

昨日のAIR-G brilliant days Fでは、冬の胃腸炎の話をしました。 

毎年冬になると、インフルエンザ感染症のほかに感染性胃腸炎の患者さんが増えます。 

感染性胃腸炎の原因には、細菌性とウィルス性がありますが、冬はウイルス性胃腸炎が多く、とくにノロウイルスとロタウイルスが大半を占めます。 

病原体であるウイルスが身体に入り、それが胃腸に感染することで起こるのがウイルス性胃腸炎です。

ウイルスに汚染されたカキなどを生で食べたり、感染している人がいる場でウイルスが付着した食事をとる、または手指についたウイルスが口から入って感染します。 

症状は、腹痛と嘔吐、下痢、発熱です。

病原体の種類により症状は少し異なります。

ウイルス性胃腸炎に対する特効薬はありませんので、症状に応じた治療になりますが、主に脱水を補正する治療です。

嘔吐や下痢があっても、水分摂取ができるのであれば、自宅で安静にしてもらいます。

小児や高齢者は脱水になりやすいので注意が必要です。

ノロウイルス感染の症状は1日から2日でおさまります

ロタウイルス感染はもう少し長く、5日程度続きます。 

便の検査でウイルスを特定することができますが、治療法が変わるわけではありません。

下痢をしているときは、使用後のトイレを流すときにフタをしめてから行うようにし、汚れた場合は素手で触らず、塩素系漂白剤を使って掃除しましょう。 

予防法は手洗いです。

の病原体も手指から体内に侵入する場合が多いので、手洗いが基本です。

キッチン回りも清潔を保ちましょう。 

 

ここで話が逸れますが、ノロウイルスの話をすると、どうしてもカキが悪いといイメージになってしまいますよね。

人に食事を提供する仕事をしている方で、ずっとカキを食べていないという徹底した対策をとっている方も珍しくないようです。 

 

生食用のカキは、保健所が定める海域でとれたものに限定されており、それ以外は加熱用となるのです。

鮮度で区別されているのではありません。 

カキは毎日300リットルもの海水を吸って吐いているそうです。

河口や沿岸のほうが、プランクトンも多く栄養たっぷりなのですが、その分いろいろな成分を含んでしまうので、加熱用なっています。 

ということで、カキが悪いわけではありません。

加熱用はしっかり加熱していただきましょう。 

 

コロナウイルス対策でマスクと手洗いが徹底されていることや、密を避ける生活で、今年は冬特有の感染症の流行がまだ大きくありませんが、これからも皆さん気を付けましょう。 

 

Akiko 

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