マンモグラフィの被爆線量
マンモグラフィ検査は、レントゲンやCTと同じく放射線を利用する検査装置です。
適切に使用しなければならないため、放射線を使用する検査をできるのは、診療放射線技師と医師のみと決まっています。
放射線を扱うというと、被ばくが心配な方もいらっしゃるかもしれません。
私も撮影時に、患者さんから被ばく線量について聞かれることがありますが、実はマンモグラフィの被爆線量は、かなり微量です。
これが胸部レントゲン撮影やCTだともう少し線量が増えてしまうのです。
特にCT検査の線量は多いのですが、人体に害を及ぼすといわれるレベルは、胸腹部のCT検査50回分くらいを一度に受けた場合に相当しますので、日常の検査ではありえない数値です。
このように一度のマンモグラフィ検査での放射線量はわずかですので、若い方もマンモグラフィ検診が効果があると判断されれば、安心して定期的に検査を受けていただけたらと思います。
放射線を利用する検査のため、妊娠中の方の撮影はしていません。
授乳中の方も基本的には撮影を行っていないのですが、コミュニケーション程度の授乳の場合は撮影も可能です。
この場合も無理に撮影はしていませんので、授乳中の撮影に不安がある方は遠慮なくおっしゃってください。
乳房の厚みは皆さんそれぞれ違いますが、出来るだけ圧迫圧をかけて、薄い状態にした方が被ばく線量が少なくなります。
そのため圧迫時の痛みを感じない方は、最大限まで圧迫させてもらっています。
放射線を扱う検査は体に何かしらの影響が出るのではないかと不安に思う方もいらっしゃると思いますが、マンモグラフィの被爆線量はかなり少ないということを知っていたら、検査に対する不安も取り除けるのではないでしょうか?
初めての方には、写真のようなイラストをお見せしながら説明してから検査を受けてもらっています。
その際に不安なことがありましたら、なんでもおっしゃってくださいね。
検診を定期的に受けていただきたいのはもちろんですが、乳房に症状がある方も放置せず、早めに受診していただけたらと思います。
Wakana