ホルモン補充療法中のみなさんへ

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昨日のAIR-G ふふふ では、更年期症状の治療中の女性にむけてのお話をしました。 

女性の多くは、40代後半から50代前半に閉経を迎えます。

多くは50歳から51歳ですが、56歳ころまで月経が続く方もいます。 

卵巣から分泌されるエストロゲンという女性ホルモンが減り、排卵が起こらなくなり、そして最後の月経から1年以上期間があくと閉経です。 

完全な閉経までの経過は個人差があり、徐々に月経が不定期になり、数か月に1回の月経を繰り返しながら閉経する方もいれば、ある時をさかいに、ぴたっと来なくなるという方もいて、みなさんそれぞれ異なります。 

そして、この閉経期と呼ばれる期間に、女性ホルモンの不規則な上下動「ゆらぎ」が起こると、更年期特有の症状が出る方がいます。 

まったく自覚症状なく閉経を迎える人もいますが、8割くらいが何かしらの症状を感じると言われています。

ホットフラッシュとよばれる、ほてりやのぼせの症状がよく知られていますが、他にも、頭痛や肩こり、いらいら、うつ症状など数えきれないほどあるそうです。 

そのような症状のうち、日常生活に支障をきたしてしまうものを「更年期障害」といい、治療の対象になります。 

更年期障害の治療には、漢方薬による治療もありますが、ホルモン補充療法が広く行われています。

治療には内服薬だけでなく、パッチ(身体に貼るシール)タイプやジェルタイプなど、種類も多くあります。 

札幌フィメールクリニックを受診する患者さんの中にも、治療を受けている方が多くいらっしゃいます。 

良い治療法なのですが、心臓や血管、脳の病気があり、病状を悪化させる可能性がある場合は受けられません。 

また、乳がんは女性ホルモンの影響を受けて増殖するタイプがあるため、乳がん患者さんに対して治療を行う場合は、薬の選択や治療開始の時期について、慎重に判断する必要があります。 

ホルモン補充療法の開始時に乳がんに罹っていないかどうかを調べることは、必須といっても言い過ぎではなく、またホルモン補充療法継続中は必ず、1年に1回の乳がん検診を受ける必要があります。 

辛い症状を我慢する必要はありませんが、治療を始める際は、まず乳がん検診を受けていただきたいと思います。

そして、症状が改善し長く安定していたら、ホルモン治療をいつまで続けるかを、婦人科の主治医とよく相談することをおすすめしたいと思います。 

 

Akiko 

 

 

 

 

 

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