夏に多かった血栓性外痔核

kessen

肛門外科は季節ごとに、似た症状で受診する方が増える傾向があります。

この夏を振り返ってみると、血栓性外痔核と診断される方が多かったように感じました。

 

血栓性外痔核は肛門周囲の外痔静脈叢という、血管が網の目のように沢山集まっている部分に内出血をおこして血栓ができるもので、肛門の縁に青黒く透けてみえる丸い塊が現れ、発症初期は強い痛みを伴います。

腫れが強いとこの塊を覆う皮膚が破けることもあり、破けた部分から出血します。

 

きっかけは、下痢や便秘など肛門部に負担がかかる状況で、突然生じます。

この夏に受診した患者さんは、便通異常がきっかけの方は少なく、むしろ一日中座りっぱなしや立ちっぱなしの仕事についている方が多かったです。

 

いぼ痔の症状でもそうですが、血栓性外痔核とわかった時は入浴でおしり周りを温めて血流を良くし、腫れや痛みを軽減につなげましょう。

夏場は暑いのでシャワーで済ませたいと思いますが、症状があるときはぜひ入浴を。あるいは熱い蒸しタオルをおしりに当てるのも効果はあります。

 

血栓性外痔核だけでなく、つらい症状は我慢せず、肛門科を受診してください。


by Mami

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