超音波検査は必要?

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乳房の超音波検査はX線を使わずに乳房内を観察できるので、妊娠中や授乳中でも安心して受けることができます。

乳腺外科外来でも、診断目的に超音波検査を日常的に行っています。

 

マンモグラフィーによる乳がん検診は、自治体が費用の一部を助成することで、低額の自己負担で受けられる「対策型検診」の検査手段として取り入れられています。

おおむね40歳以上が対象です。

こうした「対策型検診」の場合、超音波検査を導入している自治体は限られています。

マンモグラフィ検査による検診は、唯一の科学的根拠のある検診方法です。

けれども、日本人女性には高濃度乳腺という乳腺密度の高い女性が多く、マンモグラフィ検査のみでは検出できない病変があります。

 

東北大学の大内憲明教授のグループが行った研究で、2007年から40代の女性7万6千人を調査した内訳をみると、

*進行した乳がん=発見率に差なし

*2センチ以下の初期乳がん=発見率1.5倍

という結果が得られました。

この結果をもとに、どのように超音波検査を導入すると良いか検討されていますが、まだ具体的な方針は決まっていません。

札幌フィメールクリニックで行っている「任意型検診」は、検査内容を自由に選ぶことができます。

マンモグラフィー検査と超音波検査には、それぞれ特性があるため、どのような検診方法が適しているかは、検査を受けてみないとわかりません。

そのため当院では、初めて乳がん検診を受ける方には特に、両方の検査を受けることをお勧めしています。さらに、初回の検診結果を踏まえ、次回検診方法についてアドバイスも行っています。

検査・検診方法は様々ですが、ご自身の乳房の状態に適した検査方法で乳がん検診を定期的に受けることが大切です。

自治体が実施している「対策型検診」も、超音波検査をオプションで追加できる場合がありますので、詳細については各自治体にお問い合わせください。

 

Akiko

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