病理学って知ってる?

pathology

病理学は、日常診療の中ではなくてはならないものの一つですが、一般の方にはあまり馴染みがないかもしれません。 

病理学は、正常と異常を見分ける学問というとわかりやすいでしょうか。 

 

医師は、患者さんから組織の一部や腫瘍などを採取、摘出した際に、それを病理検査に提出して、どのような病気なのかを診断してもらいます。 

大学病院や高次機能病院では、院内に病理検査部門があり、常勤の病理医が技師さんとともに、検体の処理と診断を行っています。 

私のクリニックの規模では、病理検査室置かず、民間の検査会社に委託して、レポートを受け取ります。 

 

札幌フィメールクリニックから検査に提出するものは、乳腺腫瘍、大腸ポリープなどです。 

日ごろから気を付けていることは、病変についての情報の記載を、なるべく詳細に行うことです。

病理医の方に会って伝えることはできませんので、どのような病変なのか、画像検査でどのように見えていて、どのような病気だと考えているのか、などです。

すると病理は、臨床診断通りなのか、ほかの病気の可能性があるのかなどについてレポートしてくれます。 

 

結果については、患者さんに細かく説明します。

ただ「心配ないですよ」という言葉だけで伝えるのではなく、良性でも、どのような病変であったかを理解してもらえるようにします。

また希望があれば病理レポートのコピーもお渡しします。 

 

病気知らずで、病院とは縁がない方もいると思いますが、日本人の2人に1人はがんにかかる時代ですので、診断や治療のために必要な病理学とはきってもきれない関係なのです。 

 

ちなみに、スケッチは学生時代を思い出して、描いてみました。

病理学の講義では、顕微鏡で正常組織や病変の組織を観察してスケッチする授業があるのですよ。 

 

Akiko 

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