産褥性乳腺炎

mmbb

昨日のAIR-G brilliant days F では、産褥性乳腺炎についてお話しました。 

 

産褥(さんじょく)とは、出産を終えて、身体が妊娠前と同じ程度に戻るまでの期間をさします。

この時期、母乳の滞りからおこる乳腺の炎症を産褥性乳腺炎と呼びます。 

 

産褥性乳腺炎には、単に流れが悪くなっている状態から、ひどく腫れて熱をもち、膿が溜まってしまう乳腺膿瘍という状態まで、程度はさまざまです。 

症状は、痛み、腫れ、発赤、発熱で、39度くらいの熱が出てしまうこともあります。 

 

クリニックでは乳腺外科診療を行っていますが、乳腺炎の症状の相談も多いです。

産後間もない1か月未満の方から、卒乳前後の方まで、お子さんの月齢はさまざまです。 

診察は視触診と超音波検査です。

流れが滞っているだけならば、マッサージをして、たまりすぎた母乳を出す搾乳方法について、私自身が実践・指導しています。

膿がたまってしまった場合は、外科的に切開して膿を出す必要があります。

熱をとるため、漢方薬の葛根湯や解熱鎮痛剤を処方します。 

 

乳腺炎を起こした患者さんにお聞きすると、乳房のマッサージ法を教わっていないという方がとても多く、驚きます。

乳腺炎は誰にでも起こるわけではありませんが、対処法のひとつとして、マッサージ法を知っておくと、症状が軽いうちに、つまりを解消できる期待があります。 

 

マッサージ法ですが、まずは片方の乳房を両手で包むようにして、大きく動かします。

乳頭あら離れたところをしっかり動かす要領です。

次に、乳頭を圧迫して、しっかり乳頭に乳管が開いているか確認します。

乳管は15本から20本くらいあるといわれています。

流れのわるくなっているところは、出が悪い状態に陥っていますので、なんども圧迫して、母乳が出るようにします。

その後、流れが悪くなり固くなっている部位をマッサージして、排出をうながします。

難しいことは何もありません。

ただ、痛みが強くなってしまってからでは、ご自身で行うのは難しいです。 

 

赤ちゃんの発達の面なども含め、母乳育児の良い点がひろく知られるようになり、また経済的な利点もあることから、母乳で赤ちゃんを育てたいお母さんは多いですよね。

気になる妊婦さんは、マッサージ法について助産師さんに教えてもらいましょう。 

 

Akiko 

 

ページ上部へ戻る