こどもの便秘について
今日は、以前にお話したことのある、こどもの便秘のお話です。
札幌フィメールクリニックでは、未就学のお子さんの便秘の相談も受けています。
おむつが取れていないお子さんが泣きながら便をするというエピソードは、珍しくありません。
離乳食が始まる前の赤ちゃんは、便は固形になることは少ないです。
ただ排便の機能が十分に備わっていないため、便がうまく出せないことがあり、その場合はお母さんがオイルをつけた綿棒などで、肛門を軽く刺激してあげると、排便が促されます。
経験のあるお母さまも多いと思います。
1歳をすぎると、離乳食がすすみ、大人と同じような便になります。
泣きながら排便をする、固い便ばかり出る、3日に1回程度しか排便がない場合は、一度受診してみましょう。
多くの方は小児科を受診すると思いますが、経過が良くない場合は肛門科受診を検討しましょう。
幼児期になり、おしりに痛みを感じた経験があると、排便をためらうようになります。
一度便を我慢すると、次に便意がおこるまでの間に、便からさらに水分が吸収されてしまうため、より硬くなり、排便時にもっと強い痛みを感じることにつながります。
「便をしたくない」と思ってしまうと、また我慢し、さらに硬い便となり、ますます排便が困難になるという、悪循環が生じます。
幼少期から便秘がちのお子さんは少なからずいます。
まずは、排便が苦痛だと思わない、便は出すものではなく、自然に出るものという感覚を家族で共有し、小さなうちでも、排便時の症状や便秘かなと思う症状がある場合は、肛門科を受診してみましょう。
札幌フィメールクリニックでは、製薬メーカーが製作している、便秘のお子さん向けのリーフレットを置いています。
排便習慣を記録することができるタイプもあり、日常診療に活用しています。
Akiko