デンスブレスト

デンスブレスト、また高濃度乳腺という言葉を聞いたことはありますか?
乳がん検診において、マンモグラフィ検査はその効果が実証されています。
現在の乳がん検診の基本はマンモグラフィ検査です。
マンモグラフィ検査で腫瘍や石灰化、ひきつれなどの構造の異常、そして左右差などがないかを判断し、5段階で評価します。
カテゴリー1は異常なし、カテゴリー2は良性所見、カテゴリー3以上は精密検査の対象です。
乳房は、皮膚、脂肪組織そして乳腺組織から成り立っていますが、乳腺組織の密度が高い場合は、高濃度乳腺として描出されます。
年齢が若い世代は乳腺が豊富ですので、高濃度の確率が高くなります。
年齢とともに、乳腺の量は徐々に減っていく傾向にあります。
また脂肪の量が少ない方は高濃度に描出されますので、年齢とBMIは高濃度乳腺かどうかに影響します。
ただし、閉経を迎える50歳前後を過ぎても、高濃度乳腺の女性が多いのが、日本人女性の特徴です。
乳腺組織は、マンモグラフィの画像に白く写りますが、ほとんどの腫瘍も白く描出されます。
乳腺も腫瘍も白いので、乳腺の密度が高い場合は、乳腺と腫瘍が重なってしまうと腫瘍を見つけにくいという難点があります。
この難点を解消するのが、超音波検査です。
高濃度乳腺の中にある腫瘍を、ひろいあげることができます。
札幌フィメールクリニックでは、乳腺密度についても受診者の方にお伝えし、次回の検診の際に超音波検査も受けたほうが良いかどうかについて、アドバイスしています。
また、実は高濃度乳腺は、わずかに乳がんのリスクを上昇させます。
超音波検診の併用が徐々に導入されていますので、ご自身の乳腺の状態も知って、今後の検診の方法を選んでいただきたいと思います。
Akiko